2012年12月11日火曜日

ロールプレイヤーの楽園Second Life―その1

1年以上ぶりの更新となる。
以前のエントリと同じような表現が見られることもあるが、お許し願いたい。

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Second Life(以下、SL)ではロールプレイングゲームがたいへん盛んだ。そもそもここはメタバース、夢の仮想世界。世界全体がごっこ遊びの世界なのだから、ロールプレイとSLはもともと親和性が高い。エロがSLの代名詞であった時代に生まれた(そして今も存在する)"escort"と呼ばれるバーチャルデート&セックスシステムは、会話していちゃいちゃするモーションを再生して"やらかす”だけ、とたいへん簡略化されてはいるが、紛れもなくロールプレイの一種といえるだろう。この、セクシャルな嗜好に基づく派閥というのも、ものすごくたくさんあるのだが、それはまた今度。

(この辺に2012年時点での、SL内ロールプレイエリアの名所を挙げていこうと思う。調査中。あなたがこの記事を見るころには、これらの場所は消えてなくなっている、あるいは移転しているかもしれない。SLでは土地は草木のごとく生えてきたり、なくなったりを頻繁に繰り返すのだ)

SLのロールプレイはHUD(直下のパラグラフで説明する)+プレイヤー同士の会話でリアルタイム進行していく。ロールプレイエリアとプレイヤーコミュニティを統括管理するゲームマスター(以下、GM)は存在するが、プレイヤー個人、またはプレイヤー集団の動きを監視したり、ましてや直接判定を下したりすることはない。プレイヤーはSIMの世界観をじゅうぶん理解し、運営陣の掲げるルールとマナーを守った上で、そのロールプレイSIMの指定したHUDを装着する。そうして定められたエリア内で、ルールの許す範囲で自由に行動し、ロールプレイを楽しむのだ。ロールプレイエリアの一員となるには、入会手続きが必要となる。運営陣の審査を受けることもある。HUDは有料の場合が少なくない。

HUDはテーブルトークRPG(以下、TRPG)のキャラクターシートであり、コンピュータRPGで言うならインターフェースの役割を果たす。頭上に種族、派閥、現在ライフ、現在マナなどのステータスを表示する。これは他のプレイヤーからも見ることのできる情報となる。自分の画面には、戦闘行動の決定を行うボタンや、キャラクターのステータスが表示される。プレイヤー同士が即興で繰り広げるロールプレイは頭を使うが、充実したものであるという。時間がなくても、プレイヤーとしての(OOC=out of character、キャラ外)発言を織り交ぜることで柔軟に対応することができる。

ロールプレイHUDは 戦闘行動寄りのものが多い。著名なものを2つだけ紹介する。
参考リンク:DCS(Dynamic Combat System)とそれらに対応した武器たち 
Facebookのページ。公式サイトは情報がなさすぎる)
参考リンク:CCS(Community Combat System)公式サイト
(古くから採用されているコンバットシステム。やはり公式サイトは読みづらいがしかたない)

戦闘がまったく発生しないロールプレイエリアでは、HUD自体を使用しないこともある。頭の上にネオンカラーのホバーテキストが表示されることが、景観を台無しにする可能性もあるからだ。

ロールプレイの大半は、プレイヤー同士の会話によって進行する。出会ったプレイヤー同士が自主的にアクションを起こすことで、物語は流動的に進行していくのだ。HUDを装着したプレイヤー同士の会話は、特に注を入れない限りキャラクター同士のものとされる。

たまたまそのエリアに一人しかいなかったとしても、自分が"このキャラクターは今一人でいることを楽しんでいる"と考えればそれはロールプレイだといえる。そのまま待っていれば新たなプレイヤーが現れ、"私はひとりぽつんとたたずんでいる彼(彼女)を見つけた。声をかけてみようか?"というような、ロールプレイのきっかけとなることもできる。二人が出会って、会話によって展開された物語を、親しいという設定のキャラクターや、派閥の同志に伝えれば、二人の物語は共有された知識として、話を伝え聞いたキャラクターの物語のトリガーとなりうる。先に出会った二人のキャラクターがいさかいを起こしたとしよう。片方のキャラクターがその後、それを兄弟役キャラクターに伝えたとしたらどうだろう。兄弟は"お礼参り"を企てるかもしれない。もしくはどちらも、その日の揉め事を誰にも話さなかったとしよう。その出来事は誰にも知られることはないが、再び出会った時には、"お前はあの時の!"と怒りを思い出し、更なる物語を開く可能性を手に入れたことになる。(ロールプレイがわからない人にはどこまで説明すればいいのだろうか? ここまでくどく例を書く必要はあったろうか。)

前々回のエントリでも述べたが、やはりロールプレイにはある程度の英語力が必要となる。それ以外の指定言語があれば、その言語能力が求められる。日本語に対応したロールプレイエリアはかなり少ない。ないとはいわないが、ほとんどない。筆者には日本出身のロールプレイヤーの知人が数人いるが、みな英語でのプレイを楽しんでいる。

(後で書き足します)

2012年11月30日金曜日

怠慢

たいへんだ、1年さぼってしまった。
近いうちにロールプレイの続きを書こう。